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2024年パリ五輪 男女混合競歩リレー 男女混合競歩リレーの魅力③ 2回10㎞を歩く難しさ

男女混合競歩リレーの魅力①では、難しさを解説しています。

男女混合競歩リレーの魅力②では、ペアの組み合わせを解説しています

 

2024年パリ五輪 男女混合競歩リレー が五輪新種目として開催されます

その魅力と面白さ!をデータを交えて解説していきます!

 

男女混合協リレーでは、男子→女子→男子→女子の順番で男女交互に歩きます。

 

自分が歩いた(競技をした)後に、ペアが歩き(競技をする)

もう一度歩く(競技をする)ので、ペアが歩いている(競技をしている)ときに

【どれだけ回復できるか?】は、大きなポイントとなります

 

戦略も重要でしょう。

各選手2回10㎞以上を歩く訳ですが、

1回目を攻めるか(速いペースでいくか?)、2回目を守るか(ゆっくりいくか?)

または、その逆か?2回とも同じペースを狙うか?などなど。

 

パリ五輪の予選レースとなった2024世界競歩チーム選手権で

男女混合競歩リレーのペース状況を確認してみましょう

通常考えると、やはり2本目のペースの方が落ちそうで

それをどう堪えていくか?となりそうですが、全体的にはそんな結果になりました

 

この表は、男女別に1本目と2本目を5㎞の1㎞ペースを表にし

全体平均とTOP3を比較しました

男子上段が1本目3-12㎞の5㎞毎の平均ペース・下段は2本目0-10㎞の5㎞毎の平均ペース

※男子は1本目は12㎞+端数なので、分かりやすくするために3㎞以降でペースを算出しました

女子上段は1本目0-10㎞の5㎞の平均ペース・下段は2本目で同様のペース表記になります

それを、全体・1位・2位・3位の順番で表にしています。

 

全体を見ると1本目に比べて男子も女子も、最初の5㎞・後半の5㎞ともに2本目はペースが落ちています

男子は、1本目と2本目を比べると、最初5㎞では10秒遅くなり、後半5㎞では15秒遅くなっています

数字だけ見ると、やはり2本目の後半のペースの落ち幅は大きいです

女子選手は男子より粘れていますが、2本目の最初の5㎞は9秒遅くなり、後半の5㎞は7秒遅くなっています

女子2本目の最後のペース落ちが一番小さいのは、最終的な順位を決める5㎞になるので

心理的にタイムつくりに行く強い気持ちがあったのかもしれません

 

やはり、TOP3は全体がタイムを2本目で落とす中で、

ペースアップが出来ている、というのがメダルを獲り切った要因となっていそうです。

ITA2のバレンティナ選手は2本目は最初の5㎞もペースを落とさず、最後の5㎞は7秒も平均でペースを上げています

バレンティナ選手の素晴らしい追い上げが、優勝を決めました。

U-NEXTでの配信があったので、TBSにてコメンタリー(解説)をしていましたが

日本チームが初代男女混合競歩リレー優勝だ!っと思っていたら、見事な追い上げに脱帽でした

画面からはバレンティナ選手の「何が何でも勝つんだ!」という気迫が伝わってきました

 

3位のスペイン(ESP)は、さすがのアレバロ・マルティン選手も後半にペースを落としています

落ちは幅は全体平均よりも半分以下の3秒と7秒ですが、さすがの金メダリストも10㎞を歩いて

回復し、1本目と同じように歩くのはかなりの難易度、ということでしょう。

 

2位の日本チーム。池田選手の2本目の後半5㎞の落込みがペースで19秒も遅くなっています

これは池田選手が1本目を飛ばし過ぎて、2本目に疲れてペースが落ちた、、、ではなく

男女混合競歩リレーの魅力⑤で詳しく書いていきたいと思います

岡田選手が抜群の安定感をみせたからこそ、

池田選手が実力を発揮できていたら勝ち切ることができたと思います

 

栁澤 哲(競歩TV解説者)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%81%E6%BE%A4%E5%93%B2

 

転載・引用は可能ですが、HP「問い合わせ」より、ご連絡ください

 

 

 

 

 

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