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東京五輪20㎞の最終選考会 2020全日本競歩能美大会レビュー

全日本男子20km競歩は、池田選手の優勝となり東京五輪内定となりました。

1㎞を4分少し切るペースで進み大きな揺さぶりも無いままだったので、おそらく池田選手にとっては楽なレース展開だったでしょう

10km近くで鈴木選手(50km競歩で東京五輪内定)がラップを350まで上げると、逆転の代表入りを狙っていた藤澤選手が離れました。

 

藤澤選手が離れ残り2枠を争う代表争いは、高橋池田選手の二人だけとなり、

東京五輪の代表争いは終わったといって良い展開となりました。

大学生の古賀選手がついてましたが、

日本選手権の結果からも、池田高橋に割って入るほどの力はまだ無いかなっと感じてましたし

藤澤選手―古賀選手が勝負から離れることによって、高橋選手・池田選手は二人の争いに集中することができました。

 

この展開から、レース後半は「高橋池田のどちらが優勝して内定をもらうか?」というレースになり、

結果として池田選手が優勝して内定となりました

 

ただ、高橋選手は余裕が最後の1周もかなりあるように見えました。

「無理」はしなかっただけ、っという感じのゴールでした

すでに1枚警告が出ていた高橋選手。

ここで無理をして1位(内定)をとりに行き警告が3枚になる事は決してしてはいけないミスです

 

無事に7秒差でゴールし東京五輪代表をほぼ確実にしました。

冷静にレースを作り結果を残す。

高橋選手が選手として大きくレベルアップをしたと感じたレース内容でした。

 

藤澤選手にとっては、1㎞を4分を少し切るペースで上げ下げも無い願ってもない展開でしたが、

鈴木選手の揺さぶりに我慢が出来ませんでした。

揺さぶりがどこかのタイミングで来ることは分かっていたし、

その準備もしたけれど対応しきれなかった、

代表となった3名との差は想像以上に大きかったかもしれません

 

女子20km競歩は、世界陸上入賞者同士のマッチレースを制した藤井選手が見事に優勝し内定となりました。

序盤は「優勝すれば良い」だけの藤井選手が前に出ないため、かなりのスローペース

5km通過しても10名以上の集団はかなり珍しい光景でした

 

やはり藤井選手が前に出るとレースが動きます

藤井選手川添選手渕瀬選手に絞られ

15kmを過ぎてからは、藤井渕瀬選手のマッチレース

 

スタート直後から吹き始めた風が強くなる中、

その風を利用する形になり「向かい風」で渕瀬選手を藤井選手が引き離しました。

向かい風でキツくなり渕瀬選手が離れた、という結果論かもしれませんが、

強風の中でも藤井選手の力強い腕振りは変わらずむしろよりピッチが上がったように感じました。

 

レース後半で強風の向かい風。

ペースが落ちない、むしろ上がるようなレースをされたら、

たとえ後ろに着いていたとしても渕瀬選手はかなりのキツさだったと思います

藤井選手の強さが際立ちました。

 

ただ破れたとはいえ、渕瀬選手の健闘は見事でした。

序盤が遅く、藤井選手が楽に勝てるレース展開だったと思いますが、

それをさせなかった渕瀬選手は世界陸上の競歩種目で女性で初めて入賞(2009年)した片鱗を充分に感じさせてくれました

 

川添選手は、最初のスローペースにハマったのか、調子が今ひとつだったのか、風が吹いたとたんにキツくなっていました。

ここで派遣標準記録(1時間30分)を破って少なくとも2位に入れば、3番目の代表として大きなアピールになったと思いますが

あくまでも個人的な見解ですが、ここでの1時間34分台での3位は残念な結果だったと思います

 

いよいよ、来月の日本選手権50㎞競歩輪島大会

競歩の五輪選考会も、残すところあと1つとなりました。

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