BLOG
ウォーキングブログ
現代 五輪における選手マーケット論 今、選手に求められもの 【序章③】
五輪が商業化による肥大化が、様々な課題や格差を生んでいく。
冬季・夏季もそうですが、競技間での格差や競争を生んでいくということが、
五輪の肥大化には孕んでいます。
「五輪の実施競技はIOCのプログラム委員会が競技の実施状況をチェック。
世界的普及度やテレビ放送の注目度、スポンサー収入など39項目を分析し、
報告書にして上にあげる。それを元に理事会が選定をする」
貼り付け元
つまり、IOCはマーケティングの専門家を招聘し、
赤字となるイベントで、どの種目がより利益を生む競技で
利益を生まない競技がなんなのか?もしくは、なぜ利益を生まない理由は何か?
という観点で競技種目が判断されます。
競技別の入場者数・各国の視聴率、そして競技団体へのサイトへのアクセス数など、
多角的にマーケティングの専門家がビジネスとしてスポーツを判断する、
という作業がされます。
結果としてスリングが夏季五輪から外れるのでは?
というニュースが出たことで顕在化し、世界を驚かせました。
http://diamond.jp/articles/-/32138
http://matome.naver.jp/odai/2137865658024248001
ここで大事なポイントは、
大多数の五輪の観客は、現地で観戦をしている人ではなく、
ネットやTVの向こう側にいる、ということです。
そしてネット・TVにはCMを流すことができるのです。
商業化の流れの中で、現地の観客か、ネット・TVでの観客か、
どちらを戦略的に重要視するのか?という話になれば、
当然、ネット・TVの観客に比重は大きくなります。
そうなると、五輪の競技種目はネット・TVでのわかりやすさ、
試合の視聴時間がTVにって適切か、という事が大きく影響してきます。
ルールもTV視聴向けに変わっていきます。
ブルー柔道着の導入・レスリングのルール改正・野球の7回制など
五輪スポーツは、TV観戦に適合したルールとして変更が
求められている時代になっているということなのです。
現代五輪はメディアと密接なつながりがあります。
それが大きな収入となり肥大化する五輪を支えているからです。
メディアが発信しやすい状態になるようスポーツのルールが変遷していく訳です。
乱暴な話になるかもしれませんが、
もしメディアのためにスポーツのルールが変わるのが嫌なのであれば、
競技団体として五輪から外れるという選択をする、という事なのです。
もし、外れないにしてもIOCがレスリングのように変更を求め、
最悪の結果として、除外される可能性もあるということです。