BLOG

ウォーキングブログ

冬季北京五輪 スキー ジャンプ 高梨選手の失格を考える。失格が良く起こる種目の立場から解説すると。。。

競歩という種目は、トップ選手でも失格が起こることが不思議ではありません。

五輪でも50名出場すれば、5名程度の失格が起きることはあり

実に10%は失格する計算になります。

失格が出る種目だからこそ、選手や関係者が少しでも納得のできる形にルール改正がされてきました。

 

スキージャンプも歴史ある種目ですから、おそらく失格への適用に関しては

多くのルール改正をしつつ現在に至っていると思いますが、

報道だけでの見解ですが

ルール・運営で不可解というか、残念だったのは

 

・ジャンプ後に「ランダム」での計測だったということ。

・いつもと計測が違うということ

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6417558

https://news.yahoo.co.jp/articles/6ba90aab949501c3d41449757000781a617b74d5

「ランダム」は、やはり公正ではありません。

「無作為の抽出で違反している可能性の選手が見逃される」

というのは、ルールの公正適用からも「機能しているルール」ではありません。

ルールは全ての選手に適用されるから「ルールとして成立」します。

 

・いつもと計測の仕方が違う

これも、規則が統一運用されていない、ということ。

報道を見る限り、年に数回程度、スーツ違反の失格は起きるようですが

各国は「どうスーツ計測がされるか?」を理解しており、

それに対して対策はしているはずです。

それが、同じ大会・同じ種目で女子選手だけ5名も失格している、ということは

計測の仕方が、明らかに過去とは違っていた、ということでしょう

 

コーチ陣が「高地で水分が抜けて、体重が落ちた」を原因としていますが

これは原因ではないのは、コーチも高橋選手もよく分かっていると思います。

選手は毎日体重を測るし、太もも周りが2㎝小さくなる、というのはかなりの体重減少がないと起きません。

筋肉の水分が多く含まれているので(体組成計で筋肉量と水分量が比例するのは水分量から算出するため)

高地ではしっかりと水分を摂らないと、筋肉がしぼみ体積が小さくなることは考えられます

ただ高地では水分をしっかり摂るようにするのは、高地トレーニングでの鉄則ですし

高地慣れしているコーチ陣や選手が五輪という細心の注意を払っている舞台で

水分補給を疎かにするとは思えません。

 

スキーのジャンプは常に会場は高地でしょうし、仮に水分が抜けて足が細くなったのであれば

体積の小さい女子選手よりも、体積の大きな男子選手の方が体重減少による

体積の減少は大きいでしょうが今回は男子選手の失格はいませんでした。

 

おそらく、「ランダム」ではなく一律のルール適用であれば

結果はまったく違ったものになったと思いますし、

一律にして多くの選手が失格するような事態であれば、それはもはや「ルール」ではありません。

 

最初に書いた通り、競歩は失格の多い種目ですし、

しかも機械的に計測している訳ではなく、

人の目と主観という極めてあいまいなもので判定していますが、

ここまで問題や不可解にならないのは、

選手・審判・運営が常にルールの運用が一定でありコンセンサスが得られているからでしょう。

 

五輪は「悲劇のヒロイン」を生んでしまうことがあります

記録より、記憶に残る。

ただ、これは見ている皆さんが感じるもの。

 

選手としては、記憶に残らなくても「メダルが欲しかった」

が正直なところです。

 

多くの人が「頑張ったのだから、胸を張って、顔を上げて帰ってきて欲しい」

とコメントしてますが、

本人からすれば、自分の落ち度が無かったとしてもそれは無理な話です。

 

ただただ、お疲れさまでした。あの状況の中、素晴らしい試合をありがとう。ゆっくり休んでください。

と声を掛けてあげたいです。

 

 

Follow me!

関連記事

  1. 1週間で200㎞歩いても、お医者様に「もっと運動した方が良い」と…
  2. 走る中国の競歩選手へ。強い選手か、弱い選手かの前に、「プライド」…
  3. フォームを良くしても、上限なく速くなれる訳ではありません
  4. 大阪国際女子マラソン 松田選手の好走が名古屋ウィメンズマラソンの…
  5. 行橋別府100㎞ウォーク中止、主催者の英断に敬意を表します。
  6. スポーツ楽しむって、いろいろな価値観の中にあります
  7. 口の中が…、梅雨空のごとく…
  8. コーチングの精度を上げる、2つのサービス
<<
PAGE TOP