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2013年世界陸上モスクワ大会 この先の日本競歩飛躍を感じさせる大会となった 競歩のテレビ解説者としての解説の歴史を振り返る③
この大会は何といっても、西塔選手が20㎞競歩で11年ぶりの6位入賞!
これに尽きると思います。
わずか16秒の中で5人もの選手が順位争いをして
ゴールになだれ込む中、しっかりと粘り切り6位の順位を死守しました。
レース展開は、鈴木選手が飛び出し、それを西塔選手が離れて追う展開
鈴木選手はこのとき1時間18分台を持っていたので充分にメダル狙える選手でした
10㎞地点では2位集団に13秒もの大差をつけていましたが、徐々に失速し
12㎞前に2位集団に追いつかれます。
そして、鈴木選手に追いつき一気にトップに立った前年ロンドン五輪で銅メダルを獲得した
王鎮選手が13㎞地点で失格する波乱。
そして、勝負はロンドン五輪金メダル:陳定(中国)・ロンドン五輪銀メダル:バロンド(グアテマラ)
地元ロシアのイワノフの3名に絞られる。
16㎞手前でイワノフがスパート、しかし陳定・バロンドはあまり無理をしない
なぜかというとこの2名にはすでに警告2枚。つまり2人とも無理をしてスピードを上げると
失格の恐れがありました。離されながらもバロンドはイワノフを追いかけ始め
見事に追いつくも18㎞地点で痛恨の3枚目の警告で失格。
それを見た陳定は派手なガッツポーズを見せる。五輪王者としては嬉しくとも
そこはガッツポーズはすべきでは無かった。。。
個人的には解説をしながら、陳定の方が失格すると思っていたので
バロンドの失格はやや気の毒。
ただ、ここはメダル獲得に冷静だった陳定の作戦勝ちというところでしょう
結果は、陳定とバロンドの五輪金銀対決の間で、漁夫の利を得た
イワノフが優勝しました
失格で順位が目まぐるしく変わり、「駆け引き」が勝負の分かれ目となる
20㎞競歩の象徴的なレースだったと思います
50㎞競歩では、3時間44分26秒と3時間45分を切る好記録で入賞を果たし
荒井選手も大健闘の10位
20㎞・50㎞の両方でW入賞を達成し
日本競歩が世界へ向けて着実に力をつけてきている!
ということを、海外にも日本の陸上界にも印象付けることができました。